自毛植毛後の経過について
自毛植毛は自身の髪を毛根ごと採取して、薄毛が気になる部分に移植する治療です。移植された髪は次第に成長して自然な仕上がりとなります。
しかし、自毛植毛は即時的な効果が出る治療ではなく、半年〜1年程度かけて徐々に効果が現れます。今回は自毛植毛後の経過について、症例写真を交えながらご紹介します。
施術当日
自毛植毛の施術は1日で完了し、回復室で休んだあとご帰宅いただけます。施術直後は赤みや出血、かさぶたができるなど、採取部や移植部が敏感になっている状態です。
刺激を与えてしまうと、髪の定着率が下がり、しっかり髪が生えてこない場合があります。そのため、施術後当日は洗髪および入浴はできません。首から下のシャワーは可能です。施術後から1週間程度はなるべく刺激を与えず、安静に過ごすことが推奨されます。
施術翌日
自毛植毛の翌日から洗髪が可能です。頭皮をきれいに保つことで、患部の治りも早まります。
ただし、過度に刺激を与えないように優しく洗う必要があります。また、患部の炎症を長引かせる原因となるため、激しい運動・飲酒・入浴は控えましょう。
施術の1週間後
自毛植毛の1週間後は傷がほぼ治るため、患部を気にせず洗髪ができるようになります。また入浴、軽い運動、飲酒なども可能になり、普段どおり過ごせます。
出血がおさまり、この時点で定着している移植毛は、2週間〜3ヵ月のなかで、一時的に抜け落ちることがあります。ただし、あくまで一時的な現象なのでご安心ください。
施術の1ヵ月後
自毛植毛の1ヵ月後は、定着した髪が一時的に抜ける「一時的脱毛」が見られます。また同じく移植部周辺の既存の髪が抜ける「ショックロス」と呼ばれる現象が起こることもあります。
しかしこれらの現象もあくまで一時的であり、以降しっかり生え変わるため、過度にストレスを抱えないようにしましょう。
施術の3ヵ月後
自毛植毛の3ヵ月後は、一時的脱毛によって植毛した毛がほぼ抜け落ちます。
しかし、抜け落ちたあとに産毛や細い毛が徐々に生えてきているのがわかります。この産毛から、次第に太くて丈夫な髪に変化していきますので心配は不要です。
施術の半年後
自毛植毛から半年後は、抜け落ちた毛髪がほぼ生え揃い、細毛だった髪が太く成長していきます。
移植部の毛は、2〜3cm程度の太い毛が生えてきているのがわかり、この時期に効果を実感する方が多いといいます。
施術の9ヵ月後
自毛植毛の9ヵ月後は、移植毛のほとんどの髪が長く、太い髪に大きく変化しています。既存の髪と遜色なく自然に生え揃っており、違和感がありません。
カラーやパーマなどができる十分な長さがでるため、ヘアアレンジをしても問題ない時期です。
施術の1年後
自毛植毛から1年後には、髪が生え揃い、長さ・太さ・毛量において十分な効果を実感できる方がほとんどです。生え揃った髪はその後も自然に成長し、効果は半永久的に続きます。
なかには、さらに毛量を増やすために追加で自毛植毛を希望する方もいらっしゃいます。
自毛植毛後の経過まとめ
自毛植毛後の経過 | 特徴や症状 |
---|---|
施術日 | 赤み・出血・かさぶたなどが生じる。洗髪は不可、過度な刺激に注意。 |
施術翌日 | 翌日から洗髪が可能となる。以降1週間程度は入浴・運動・飲酒は控える。 |
施術の1週間後 | 患部の傷がほぼ治り、気にせず洗髪できる。入浴・運動・飲酒が可能となる。 |
施術の1ヵ月後 | 移植部に「一時的な脱毛」や周辺の既存の髪が「ショックロス」によって抜ける現象が見られ始める。 |
施術の3ヵ月後 | 「一時的な脱毛」によって移植部の髪がほぼ抜け落ちる。抜け落ちたあとに産毛が生え始める。 |
施術の半年後 | 髪が抜け落ちた部分から、2〜3cm程度の太い毛が生え始める。この時期に変化を感じ、効果を実感できる。 |
施術の9ヵ月後 | 既存の髪と違和感なく、移植毛が長く太く成長する。ヘアアレンジも可能になる。 |
施術の1年後 | この時期にほとんどの方のヘアラインが完成する。長さ・太さ・毛量において十分な効果を実感できる。 |
自毛植毛の副作用
自毛植毛は外科手術であるため、副作用やダウンタイムがあります。施術後には、次のような副作用が考えられます。
- 施術後の鈍痛・傷・かさぶた
- 頭皮・まぶたの腫れ
- 赤み・かゆみ
- 浸出液
- 一時的脱毛、ショックロス
自毛植毛(FUE法)は、専用のパンチを使用して毛髪を採取します。手術中は麻酔で痛みを感じませんが、術後に麻酔が切れると鈍痛を感じることがあります。しかし痛み止めが処方されるためご安心ください。また頭皮やまぶたの腫れ、赤みなどの症状がともないます。
1〜3ヵ月経過すると、一時的脱毛やショックロスの現象も現れます。自毛植毛を受ける際は、これらの副作用やダウンタイムが起こりうることを、事前に考慮しておきましょう。
自毛植毛後の注意点
自毛植毛の効果を引き出すためには、移植毛の定着率がカギとなります。そのため敏感になっている頭皮に、過度な刺激を与えないように注意が必要です。
施術の翌日から洗髪が可能となりますが、刺激の強いシャンプーは使用せず、優しく洗うことを心がけましょう。また1週間程度は、仰向けで固めの枕を使用するのがベストです。
頭皮がこすれると、せっかく移植した毛が抜けてしまう恐れがあります。パーマやカラーなどは頭皮に過度な刺激になるため、1ヵ月まで控えていただきます。
自毛植毛の施術後の経過についてよくあるご質問
自毛植毛後のシャンプーはどれを使ったらいいですか?
刺激の少ないスカルプケアシャンプーや、ノンシリコンシャンプーがおすすめです。
清涼感の強いトニックシャンプーは、洗浄力が高く頭皮に刺激を与えてしまうため、避けたほうがよいでしょう。
人前にでる仕事をしていますが、いつ頃から見た目の違和感がなくなりますか?
個人差がありますが、移植部のかさぶたが取れるまで1〜2週間ほどかかるといわれています。少なくとも5日程度はお休みを取るとよいでしょう。
職業柄見た目が気になる方は、部分ウィッグやケラチンパウダーなどでカバーできます。使用するタイミングは担当医に事前に相談してみてください。
植毛した毛は生え続けますか?
自毛植毛は、髪の毛の組織ごと移植する手術です。4〜6年程度のヘアサイクルで自然に抜け落ちますが、その後も生え変わり、効果は半永久的といえます。
まとめ
自毛植毛は即時的な効果は難しく、効果が実感できるのは半年後になります。自毛植毛後の経過にある副作用や注意点がいくつかあり、特に施術翌日から数ヵ月は、入浴・運動・飲酒などを控える必要があります。
しかし一度髪が定着すれば、半永久的に髪が生え続けます。日本皮膚科学会からも、AGA治療の効果的な手術として推奨されている、安心の治療方法です。自然な見た目と仕上がりに、多くの方が満足しています。
自毛植毛に興味があるという方は、まずは無料カウンセリングでご相談ください。
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