プロペシアとステロイドの飲み合わせは、とくに問題がないです


結論から述べると、プロペシアとステロイドの飲み合わせについて、問題はありません。ステロイドに限ったことではありませんが、基本的にプロペシアには飲み合わせとなるような医薬品が存在しないからです。

飲み合わせのことを専門的には「相互作用」と言います。ある医薬品とその他の医薬品を併用することで、薬の効果を下げたり反対に効きすぎたりしてしまうのが相互作用の意味です。

プロペシアには有効成分としてフィナステリドが含まれていますが、フィナステリドに相互作用を与えるような医薬品はありません。

プロペシアには原則として飲み合わせがありません

プロペシアには、飲み合わせの悪い薬品というものがありません。医薬品には併用禁忌とされるものがあり、添付文書などに注意が記されていますが、プロペシアの添付文書には併用禁忌は記されていません。

飲み合わせのことを専門的には「相互作用」と呼んでいます。薬を反対から読むと「リスク」となりますが、医薬品は飲み方によっては服用した人のリスクを与えるのです。

よくありがちなのが同じ症状を訴えて複数の病院を受診するようなケースです。お薬手帳などで確認せずに薬が処方されたような場合、似たような効果のある薬を併用する可能性があります。

似たような成分の配合されている医薬品を併用してしまうと、薬の効果が強くなりすぎるため、肝臓への負担が増しますし、副作用のリスクも高くなるのです。

プロペシアに配合されているフィナステリドには、5α-リダクターゼと呼ばれる変換酵素の働きを抑え、抜け毛のリスクを減らす効果が期待できます。似たような効果をもつ成分がデュタステリドです。

デュタステリドを配合している代表的な男性型脱毛症治療薬がザガーロと呼ばれる医薬品です。プロペシアとザガーロは飲み合わせではありませんが、似たような効果のある医薬品なので、原則として併用することはありません。

ステロイドに発毛効果があるというのは誤解です

ステロイドは副腎皮質ホルモンの一種で、アトピー性皮膚炎などの治療によく用いられることで知られています。一時期ステロイドが男性型脱毛症の治療に効果的という説が流れたのですが、ステロイドに発毛効果があるというのは誤解です。

プロペシアの有効成分であるフィナステリドはステロイド骨格を持っていますが、それがステロイドとしての働きをすることはありません。

そもそも男性型脱毛症はジヒドロテストステロン(DHT)の分泌量が増えることによって起こる脱毛症です。

皮膚疾患に用いられるステロイドの効果で頭皮の炎症を鎮めれば、発毛が促進できると誤解されたのかもしれません。たしかにステロイドが薄毛の改善に効力を発揮する例がない訳ではありません。

たとえば自己免疫疾患の一種である円形脱毛症にステロイドが効力を発揮するケースがあります。なぜならステロイドがには免疫を抑制する働きがあるからです。

ただ男性型脱毛症はジヒドロテストステロンを抑制しなければ徐々に進行していくものであり、自己免疫とは何の関係もありません。そのため男性型脱毛症に対してステロイドを用いても意味がないのです。

それにステロイドには強力な副作用があります。そのため医師の指導下で使用する必要があるのです。

自己判断でステロイドを頭皮に用いると最悪の場合、発毛の可能性がなくなってしまうこともあります。

プロペシア服用中はグレープフルーツを避けた方がいいようです


プロペシアには基本的に飲み合わせがありませんが、プロペシアの服用中は念のためグレープフルーツを避けた方がよいとされます。なぜならグレープフルーツに含まれているポリフェノールの一種であるフラボノイドが、CYP3A4の働きを阻害するからです。

CYP3A4は私たちの肝臓や小腸にある酵素のことで、医薬品を代謝する働きを持っています。グレープフルーツに含まれるフラボノイドによってCYP3A4の働きが阻害されると、薬が効きすぎてしまう恐れがあるのです。

薬の効きが良くなるのはよいことのように感じられるかも知れませんが、効きが良くなりすぎるということは副作用のリスクが高くなることにつながります。

逆にプロペシアの有効成分であるフィナステリドが代謝されないと、むしろプロペシアの効果を下げてしまう恐れもあるのです。

グレープフルーツを食べると24時間はCYP3A4を阻害する効果が続くということなので、プロペシアを服用している間は、グレープフルーツを食べないようにしましょう。

(まとめ)プロペシアとステロイドの飲み合わせは大丈夫?

1.プロペシアとステロイドの飲み合わせは、とくに問題がないです

プロペシアには有効成分としてフィナステリドが配合されていますが、フィナステリドに相互作用を与えるような医薬品はありませんし、基本的にプロペシアには併用禁忌の医薬品がありません。

2.プロペシアには原則として飲み合わせがありません

プロペシアの有効成分であるフィナステリドには相互作用を与えるような医薬品がありません。

ただフィナステリドと似たような働きのある成分であるデュタステリドを配合したザガーロは、基本的にプロペシアと併用することができません。

3.ステロイドに発毛効果があるというのは誤解です

ステロイドは皮膚疾患に用いられる医薬品ですが、頭皮環境の改善に使われることはありません。またプロペシアにステロイドが含まれているというのは誤解です。

間違って頭皮に用いないようにしましょう。

4.プロペシア服用中はグレープフルーツを避けた方がいいようです

プロペシアに飲み合わせはありませんが、プロペシアの服用中は念のためグレープフルーツを食べないようにした方がよいそうです。

なぜならグレープフルーツに含まれるフラボノイドによって、医薬品を代謝する機能が低下するからです。

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監修医情報

斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師

経歴

  • 1994年三重大学医学部卒業
    同付属病院脳神経外科入局
  • 2001年大手美容外科勤務、院長職
  • 2009年湘南美容外科クリニック勤務
  • 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
  • 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務

運営者情報

運営クリニック 湘南AGAクリニック 新宿本院
住所 〒160-0023
東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング7階
お問い合わせ 0120-548-911
院長 斎藤 浩一医師