AGA・薄毛の治療薬として有名なフィナステリド(プロペシア)。肌にはどのような影響があるのでしょう?
今回は、フィナステリドによって顔の脂が減る理由やニキビとの関係、ほどよい皮脂量を保つための方法をご紹介します。
フィナステリド(プロペシア)には、皮脂の分泌を抑える効果が期待できるとされています
プロペシアにはフィナステリドという成分が含まれています。このフィナステリドには、毛根を委縮させて発毛を阻害するDHTというホルモンの生成を抑える働きがあるとされています。
またDHTには皮脂の分泌を促す作用もあるため、フィナステリドがDHTの生成を抑えることで、顔の脂の量も減らせる効果が期待できるというわけです。
ただ、皮脂量が不足すると補うために今度は皮脂が過剰分泌され、肌環境が悪化するリスクがあります。
皮脂量のバランスを保つには、洗顔料やシャンプーを刺激が弱いものにしたり、正しい洗い方をマスターしたりすることが大事です。
プロペシア(フィナステリド)はニキビを改善する?主な効果とは
プロペシア(フィナステリド)の効果は主に以下の2つが挙げられます。
- 皮脂の分泌を促すDHT生成を抑える
- ヘアサイクルを正常に戻し薄毛を改善する
皮脂の分泌を促すDHT生成を抑える
プロペシアは、主成分はフィナステリドからなる薄毛の改善によいとされる薬です。
もともと薄毛は、テストステロンという男性ホルモンが5α-リダクターゼという酵素と結合し、ジヒドロテストステロン(DHT)という毛根を委縮させるホルモンを生成することが原因とされています。
フィナステリドには、薄毛の原因となるDHTを抑制する作用があるため、発毛に効果的だとされているのです。さらにDHTには皮脂の分泌を促す働きがあることもわかっています。
そのためプロペシアを服用すると、フィナステリドによりDHTの生成が抑制されるため、必然的に顔の脂の量も少なくなります。その結果として顔の脂によるテカりやニキビなどの肌トラブル、臭いなどが抑えられるという効果が期待できると考えられています。
また、プロペシアの服用により顔の脂のみなならず、頭皮の皮脂の過剰分泌を抑える可能性もあるとされています。
頭皮環境を整えることで、より発毛しやすい状態を整えることができるという意味でも、プロペシアは薄毛改善に効果的だと考えられています。
ヘアサイクルを正常に戻し薄毛を改善する
フィナステリドには、AGAの原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害する効果があります。テストステロンがDHTに変わるのを防ぎ、DHTが短くしたヘアサイクルを正常に戻すことができます。ヘアサイクルが正常に戻ることで、太く長い髪の毛が生えてくるようになるため、薄毛が改善されるのです。
また、5α-リダクターゼには1型と2型の2種類あり、フィナステリドは主に頭頂部や前頭部に多く分布する2型の5α-リダクターゼの働きを阻害します。そのため、O字ハゲやM字ハゲの改善に効果ができます。
皮脂が減りすぎるのも、かえって肌環境を悪化させてしまいます
顔の脂が抑えられると、べたつきや臭いなどが解消される点ではよいといえます。しかし皮脂量が減りすぎてしまうのも肌環境を悪化させる場合があります。
例えば、皮脂が減ると冬の乾燥時期や洗顔後などに肌が水分を失い、かさつきやすく肌トラブルを招くことがあります。さらに不足分を補うために、皮脂の分泌量がかえって増えてしまう場合もあります。
毛穴に詰まった皮脂は、ニキビなどの原因にもなるのでキレイに洗い流し、清潔に保っておく必要があります。
顔の脂は多すぎても良くないし、逆に少なすぎても不足分を補うために過剰分泌してしまうのでバランスが大事なのです。
ただ、フィナステリドの服用でニキビが悪化することはありません。
先述したとおり、フィナステリドの服用により、皮脂の分泌を促すDHTの働きを阻害します。そのため、結果として皮脂の分泌量が減り、ニキビはできにくくなるのです。
また、頭皮に関しても同じことがいえます。皮脂が不足すると逆に過剰分泌されるので、頭皮がべたついたり、毛穴が詰まったりしてしまいます。
乾燥すると頭皮がかさつきフケや痒み、臭いの原因にもなります。そして毛穴に十分な栄養素が行き届かず、発毛から髪の成長、脱落までの毛の生え変わるサイクルが乱れてしまいます。
結果、発毛が阻害されて髪が育ちにくい状態に陥ってしまうというわけです。
フィナステリド服用中にニキビが発生する要因とは
フィナステリドの服用によりニキビが発生することはありませんが、もしフィナステリド服用中にニキビが発生した場合は、以下の理由が考えられます。
不規則な食生活
食生活の乱れは直接肌へ影響を与えるため、肌が荒れたりニキビの原因となります。
ビタミンBやビタミンC、タンパク質の摂取を心がけ、1日3食規則正しい食生活を送りましょう。
ホルモンバランスの乱れ
睡眠不足やストレスは自律神経やホルモンバランスに影響を与えます。ホルモンバランスが乱れると皮脂の分泌を促す男性ホルモンが大量に放出され、皮脂過多となりニキビができやすくなります。
睡眠不足だと感じている方は日頃から十分な睡眠時間を確保し、ストレスを溜め込まないように取り組みましょう。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルには血行促進作用があるため、皮膚の細胞分裂が活発になり皮脂の分泌が増えてしまいます。そのため、毛穴に皮脂が詰まりニキビの原因となるのです。
また、アクネ菌と呼ばれるニキビの原因になる常在菌の繁殖も副作用のひとつです。アクネ菌が繁殖すると皮膚の保護能力は低下し、肌荒れやニキビの原因となります。
ほどよい皮脂量を保つためには、正しいケアを実践することが大事です
顔や頭皮の皮脂量を不足ない状態に保つには、生活のなかできちんと正しいケアをおこなう必要があります。
洗顔料やシャンプー
まず自分に合った洗顔料やシャンプーを選んで肌に優しい洗い方をするのがポイントです。
すべての皮脂を洗い流してしまうような、洗浄力が強いタイプのものは適さないといえます。刺激が弱めで肌に優しく、毛穴に詰まった汚れも泡が吸着して洗い流してくれるようなものを選びましょう。
また、洗顔やシャンプーの仕方も今一度見直しが必要です。洗顔の場合は、ぬるま湯で顔を軽く洗ってから洗顔料をしっかり泡立てて、肌を擦らないように指で円を描くように優しく洗っていきます。泡が残らないようにしっかりすすぎ、タオルで水分をぬぐったら、化粧水などですぐに保湿するのがポイントです。
シャンプーの場合は、洗う前にブラッシングしてホコリを落とし、あとは泡立てて頭皮に爪を立てないようにソフトタッチで洗い、丁寧にすすぎます。
生活習慣の見直し
生活習慣の乱れはニキビの原因となります。
炭水化物や油分が多いものを多量に摂取すると、皮脂の分泌量が増えてニキビができやすくなります。野菜やフルーツに多く含まれているビタミンや、肌を構成するタンパク質の摂取を心がけましょう。
また、運動を生活に取り入れることでニキビの予防になります。運動は新陳代謝の向上や血行の促進につながるため肌によい影響を与えます。
寝不足やストレスの解消
睡眠不足やストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こすため、ニキビの発生と密接に関係します。
不規則な生活リズムは皮膚の老化を早め、ニキビをできやすくします。ストレスを溜め込まないように取り組み、十分に睡眠時間を確保するようにしましょう。生活リズムを改善することで、ホルモンバランスが整い、それに伴って皮脂の分泌も整います。
まとめ
今回はフィナステリド(プロペシア)とニキビの関係についてご紹介しました。
フィナステリドには、薄毛の原因であるDHTというホルモンの生成を抑える働きがあるため、発毛に効果的だといわれています。さらに、皮脂の分泌を促すDHTの生成を抑制するため、結果として皮脂の分泌が減りニキビができにくくなるのです。
フィナステリドの服用が原因でニキビができることはありませんが、食生活やホルモンバランスの乱れ、ミノキシジルとの併用によりニキビが発生する場合があります。
生活リズムを改善することでホルモンバランスが整い、皮脂の分泌がコントロールされ肌によい影響を与えます。また、刺激の弱い洗顔料やシャンプーを使用し、適切なヘアケアをおこないましょう。
フィナステリドについての詳細は下記よりご覧ください。
プロペシア(フィナステリド)の効果と副作用|湘南AGAクリニックの薄毛治療・自毛植毛
また、フィナステリドの費用については下記よりご覧ください。
AGA治療の費用(料金・値段)一覧|湘南AGAクリニックの薄毛治療・自毛植毛