フィナステリドとコーヒーはとくに相性が悪いわけではないです


結論から言うと、フィナステリドとコーヒーがとくに相性的に悪いということはありません。医薬品の中には服用に際してさまざまな制約のあるものがありますが、フィナステリド錠に関してはあまり制約がありません。

コーヒーというとカフェインが含まれていることでよく知られていますが、カフェインによってフィナステリド錠の薬効になんらかの影響が及ぼされることはないようです。またコーヒーでフィナステリド錠を服用しても、とくに問題ありません。

フィナステリド錠を服用しているときにコーヒーを飲む際の注意点として一般的にあげられていることは、とくにフィナステリド錠に限ったことではなく、一般的な医薬品を服用するときにも言えることがほとんどのようです。

フィナステリドは飲みやすく制約も少ない成分です

フィナステリドとコーヒーが、特別相性の悪い関係にあるということはないようです。国内で用いられている代表的なフィナステリド錠としては「プロペシア」がよく知られています。

プロペシアの国内販売元であるMSD株式会社は、添付文書でプロペシアの用法・用量や作用機序、副作用などについて詳しく触れていますが、基本的にプロペシアは併用禁忌のない医薬品です。その他の医薬品と併用してもとくに問題ありませんし、特別に気をつけるべき食べ物や飲み物もありません。

この制約の少なさがプロペシアの魅力の1つとなっています。コーヒーに関しても、とくに注意する旨は書かれていません。またプロペシアのようなフィナステリド錠は1日に1錠服用するだけでよいという特徴もあります。

風邪薬のように一般的な医薬品は、1日に2回服用したり3回服用したりする必要のあるものがほとんどです。なぜなら一般的な医薬品の効力は平均すると8時間程度しか持続しないからです。

ところがフィナステリドの効力は完全に切れるまで24時間かかります。そのため1日に1錠服用すればオーケーなのです。

コーヒーには発毛を促進するメリットがあります


フィナステリドとコーヒーの相性はともかくとして、コーヒーを飲むことには、薄毛の改善を促進する効果と、反対に薄毛を促進するという効果の相反する2つの効果があるようです。ではコーヒーを飲むことのメリットから紹介します。

コーヒーを飲むことのメリットとしては血行促進効果と、男性ホルモンの働きを抑える効果の2つがあげられます。コーヒーにはクロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールの一種が含まれていますが、クロロゲン酸には血行を促進する効果があるということです。

血液は全身に酸素や栄養、白血球を運んでいるので、血行が悪くなった場所には栄養不足の低下や免疫力の低下が見られることとなります。頭皮への血液循環が悪くなれば、頭皮環境が悪化し、髪の毛の健全な発育に悪影響を及ぼすこととなります。

なぜなら髪の毛は毛乳頭から栄養(血液)を受け取った毛母細胞が分裂することによって成長するからです。クロロゲン酸の働きによって頭皮への血行が良くなれば、毛母細胞の分裂が活発化し、髪の毛が太く、強く成長することが期待できるのです。

またコーヒーにはカフェインが含まれていることで知られていますが、カフェインには男性型脱毛症の原因となる男性ホルモンの活発化を抑える効果があるとされています。その結果として男性型脱毛症の改善効果が期待できるということです。

コーヒーを服用すると発毛を阻害する可能性もあります

コーヒーを飲むことには男性型脱毛症の改善にとってメリットもありますが、発毛を阻害するデメリットの可能性もあるということです。まずコーヒーを飲むことのデメリットとしては、睡眠の質が低下することがあげられます。

コーヒーをあまり飲まないという人や、コーヒーにあまり詳しくない人であっても、コーヒーを飲むと夜に寝られなくなるというのはよく聞く話だと思います。コーヒーにカフェインが含まれていることはよく知られていますが、カフェインには覚醒効果があるのです。

そのため仕事中にボーっとしてくるとコーヒーを飲んでスッキリするようなこともあるのですが、そのようなことを繰り返しているうちに、神経の興奮状態が続いてしまいます。夜間になっても神経の興奮状態が続くと、寝ていても神経が高ぶってしまい、身体の回復機能が低下してしまうのです。

私たちの身体では寝ている間に活発に細胞分裂が起こり、損傷部位を修復したり、食べたものを消化・吸収したりして、身体を回復させています。髪の毛も細胞が分裂することで成長するので、睡眠の質が低下すると髪の毛の成長にも悪影響を及ぼすのです。

またコーヒーに含まれているタンニンには、髪の毛の成長にとって必要な亜鉛の吸収を妨げる働きがあることも分かっています。そのためコーヒーの摂取量が多いと、男性型脱毛症のリスクを高くするという訳です。

ただし常識の範囲内でコーヒーを飲んでいれば、睡眠に影響を及ぼすようなこともありませんし、男性型脱毛症のリスクを高めるということもありません。あくまでも可能性の問題だと捉えておきましょう。

(まとめ)フィナステリドとコーヒーは相性が悪い?

1.フィナステリドとコーヒーはとくに相性が悪いわけではないです

結論から言うと、フィナステリドとコーヒーとの間に、特別な相性の悪さはありません。フィナステリド錠は医薬品の中でもとくに、服用に際しての制約が少ない医薬品の1つですし、コーヒーで服用したとしてもとくに問題ありません。

2.フィナステリドは飲みやすく制約も少ない成分です

フィナステリドとコーヒーがとくに相性的に悪いということはありません。プロペシアのようなフィナステリド錠には服用に際しての制限が少なく、それが魅力の1つとなっていますが、コーヒーに関してもとくに注意する必要はないようです。

3.コーヒーには発毛を促進するメリットがあります

コーヒーに含まれているクロロゲン酸には、血行を促進する効果があるため、頭皮環境を改善し、髪の毛の健全な成長を促す効果が期待されています。またカフェインが男性ホルモンの活発化を抑止することで、男性型脱毛症のリスクを下げるということです。

4.コーヒーを服用すると発毛を阻害する可能性もあります

コーヒーに含まれているカフェインには、睡眠の質を低下させる働きがあります。またタンニンには亜鉛の吸収を阻害する働きがあります。いずれも男性型脱毛症のリスクを高めますが、コーヒーを飲みすぎなければ問題ないでしょう。

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監修医情報

斎藤医師

湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師

経歴

  • 1994年三重大学医学部卒業
    同付属病院脳神経外科入局
  • 2001年大手美容外科勤務、院長職
  • 2009年湘南美容外科クリニック勤務
  • 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
  • 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務

運営者情報

運営クリニック 湘南AGAクリニック 新宿本院
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東京都新宿区西新宿6丁目3番1号 新宿アイランドウイング7階
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院長 斎藤 浩一医師