フィナステリドが妊娠に影響を及ぼすことはないようです
フィナステリドを摂取することによって、妊娠に影響を及ぼすようなことはないと考えられています。なぜならフィナステリドを摂取したとしても、フィナステリドが精液に混じることはほぼないと考えられているからです。
そのため基本的に男性がフィナステリドを摂取していても、妊娠に影響を及ぼすことはないということです。フィナステリドは男性型脱毛症の治療薬としてよく知られているプロペシアなどが含まれています。
プロペシアの添付文書には注意すべきことが書かれていますが、妊娠に影響を及ぼすようなことは書かれていません。
男性がフィナステリドを摂取していても妊娠は可能です
フィナステリドは男性型脱毛症の代表的な治療薬であるプロペシアなどに含まれている有効成分ですが、男性がフィナステリドを摂取しても、パートナーの妊娠に影響を及ぼすようなことはないと考えられています。なぜならフィナステリドが精液に混じることはほとんどないと考えられているからです。
仮に男性がフィナステリドを継続的に摂取していた場合、精液中にどれくらいのフィナステリドが移行するのか、国内でのプロペシアの販売元であるMSD株式会社が調査しています。
その調査結果によると、フィナステリド1mgを1日に1回、6週間にわたり摂取し続けたところ、精液中に移行したフィナステリドのパーセンテージはわずか0.0076％以下だったということです。
フィナステリドの錠剤は原則として1日に1回服用するものであり、有効成分を1mg配合しているケースが多いです。そのためフィナステリドを摂取していたとしても、妊娠に影響を及ぼすようなことはないといえます。
なぜフィナステリドを摂取することで妊娠に影響を及ぼすなどといった話が出たのかというと、フィナステリドには男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンの産生を抑制する働きがあるからです。ただジヒドロテストステロンの産生が抑制されたところで、妊娠に影響を及ぼすことはありません。
女性によるフィナステリドの服用や接触は禁じられています
男性がフィナステリドを摂取していても妊娠や胎児に影響を与えることはありませんが、女性によるフィナステリドの服用や、女性がフィナステリドに触れることは原則として禁止されています。なぜならフィナステリドの成分がおなかの赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるからです。
フィナステリドには男性型脱毛症のリスクファクターとなるジヒドロテストステロンの産生を抑制する働きがありますが、ジヒドロテストステロンは男児の外性器を正常に発育させるために必要なホルモンでもあります。そのため女性がフィナステリドを服用することは原則として禁止されているのです。
「フィナステリドの錠剤は男性型脱毛症の治療薬だから、女性が飲むことはないのでは？」と思われる方もいると思いますが、女性はフィナステリドの服用はもちろん、フィナステリドに触れることも禁じられています。
なぜならフィナステリドの成分が皮膚を通して吸収されてしまうからです。皮膚から有害物質が吸収されることを「経皮毒」と言いますが、経皮毒の有害性は経口摂取した有害物質よりも高いため注意が必要です。
フィナステリドには男性機能低下のリスクがあります
化学的に製造された医薬品には必ず副作用というデメリットがあります。フィナステリドを摂取した場合、確率はそれほど高くないのですが、男性機能の低下がみられるケースもあるということです。
フィナステリドを配合した男性型脱毛症の治療薬であるプロペシアを販売しているMSD社の治験によると、276例中3例に性欲の減退が見られ、2例に勃起機能不全が見られたということです。それぞれ確率は1.1％と0.7％なので、それほど高確率で副作用が現れる訳ではありません。
またプロペシアを販売した後にも追調査がおこなわれていますが、943例中2例に性欲の減退が見られたということです。パーセンテージにすれば0.2％に過ぎないので、やはりそれほど心配することはありません。
プロペシアの場合、服用をやめて1ヶ月が経つと、有効成分が完全に体内からなくなるとされています。もしなかなか妊娠に至らない場合や、どうしても子供が欲しい場合などの場合は、一時的にプロペシアの服用を控えるのもよいかも知れません。
（まとめ）フィナステリドの服用は妊娠に影響する？
フィナステリドを摂取したとしても、妊娠に影響を及ぼすようなことはないと考えられています。なぜならフィナステリドを摂取したところでその成分が精液に混じることはほぼないですし、フィナステリドを服用する際の注意点にもあげられていません。
男性がフィナステリドを摂取していてもパートナーの妊娠は可能です。なぜならフィナステリドを継続的に服用したところで、有効成分が精液に移行することはほとんどないからです。
男性がフィナステリドを摂取しても妊娠や胎児影響を及ぼすことはありませんが、女性がフィナステリドを摂取したり触れたりすることは禁じられています。とくに男児の外性器の発育を阻害するので、取扱いには注意が必要です。
フィナステリドを摂取すると確立こそ低いのですが、男性機能の低下するリスクがあるということです。なかなか妊娠に至らない場合やどうしても子供が欲しい場合、一時的にフィナステリドの摂取を控えるのもよいでしょう。
監修医情報
湘南AGAクリニック
新宿本院院長 斎藤医師
経歴
- 1994年三重大学医学部卒業
同付属病院脳神経外科入局 - 2001年大手美容外科勤務、院長職
- 2009年湘南美容外科クリニック勤務
- 2016年湘南AGAクリニック大阪院勤務
- 2023年湘南AGAクリニック新宿本院勤務
運営者情報
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